ペットのウサギとモルモットが自分のウンチを食べていました!

マイペットのウサギとモルモットが自分のウンチを食べていました! 病気なのではないかと心配です?!

 

 

自分がした糞を自分で食べてしまう。

 

これが成犬だったら心配ですね。

 

でもご心配なく。

 

カイウサギ(原種はアナウサギ)やモルモットが自分の糞を食べるのは食事のうちですから。

 

ここでは、自分の糞を食べるカイウサギやモルモットなどの食糞について紹介します。

 

目次

カイウサギとモルモットの食糞は正常な行動

 

動物が動物の糞を食べることを一般に食糞と言います。

 

動物界では決して珍しいことではありません。

 

糞虫という、動物の糞が子どもの主食の虫もいるくらいです。

 

糞を食べる動物がいなければ、牧場などはウシやヒツジの糞で埋まってしまいます。

 

でも飼い犬が自分の糞を食べるのを見たらびっくりですね。

 

わたしが飼っている犬は一時、食糞で大変でした ^^;

 

犬の場合は食糞防止のためのサプリまで売られているくらいです。

 

母犬や子犬を除けば、食糞は一種の病とも言える歓迎されざる行動です。

 

 

このように食糞といってもさまざまです。

 

 

食糞はとりあえず大きく二つに分けられるでしょう。

 

正常な食糞と異常な食糞。

 

正常な食糞には、栄養摂取のための食物としてほかの動物や自分の糞を利用する食糞や、まだ動き回れない子の排泄物処理としての親による食糞があります。

 

異常な食糞としては、その個体あるいは社会にとって正常でない状況下での食糞、例えばストレスに起因する食糞などがあります。

 

まさにうちの犬はストレスでした。

 

そのなかで、カイウサギやモルモットの食糞は、栄養源として自分の糞を食べるという正常な行動です。

 

 

カイウサギの食糞

カイウサギの本来の主食は植物です。

 

それも繊維分が多くて栄養分も少ない茎や葉がメインです。

 

繊維は動物が消化できないセルロースなどからできています。

 

したがって植物をいっぱい食べても自分で消化吸収できる部分は多くありません。

 

動物が必要とする脂質やビタミン類も種類によっては少ししか含まれていません。

 

 

そこでカイウサギは、自分が食べた植物の未利用部分を細菌類に与えてその産物も利用しています。

 

細菌類に食物をあたえる場所は盲腸です。

 

人の盲腸は退化していて他の腸管に比べると小さいですが、カイウサギの盲腸は大きく袋状の立派な器官になっています。

 

 

盲腸は小腸に続く大腸の付け根近くにあります。

 

小腸から出てきた未消化・未吸収の植物残渣は盲腸付近にくると、大腸の働きにより、大きな植物繊維などはそのまま通過し、細かな粒子は盲腸に取り込まれます。

 

盲腸に入らずに通過した植物繊維などは、大腸で水分が吸収され、丸いコロコロした粒として肛門から体外へ排出されます。

 

これがいわゆるウサギの糞です。乾いていて臭いもほとんどしません。

 

硬いので、硬糞と言われます。

 

 

一方、盲腸に取り込まれたものはどうなるのでしょうか。

 

これが盲腸に棲んでいる細菌類の食物になります。

 

盲腸の中は、カイウサギが食べたものとそれから細菌類によって分解されたリ合成されたりした物質および細菌が混じった状態になります。

 

そうしてできた混合物は少しずつ盲腸から大腸へと出ていきます。

 

そして大腸の後半部で丈夫な粘膜に包まれ、粒状になります。

 

それから肛門に達し、そこから体外へ排出されます。

 

当然これも糞です。

 

ただし粘膜に覆われている柔らかくて臭い糞です。

 

硬糞に対して軟便と呼ばれます。

 

盲腸で作られる糞ということで、盲腸糞とも言われます。

 

ところがその軟便は、肛門から体外へ排出される正にそのとき、持ち主のカイウサギによって食べられてしまうのです。

 

ただし噛んで食べるというより、飲み込むと言った方がよい食べ方です。

 

これがカイウサギに見られる食糞です。

 

 

軟糞には生きた細菌類のほか、細菌類の分解や合成の結果できた物質である糖や脂質、さらにビタミン類やタンパク質なども含まれています。

 

カイウサギにとって軟便は、不消化物から細菌の助けも借りて作り出した自家用栄養カプセルなのです。

 

ところで、食糞対象となるのは軟便だけではありません。

 

軟便ほどではありませんが硬糞もときどき肛門からとって食べられています。

 

硬糞の中の未消化物も食物としてまだまだ利用できるからですね。

 

硬糞が食べられるときは軟便と異なり少しは噛んでもいるようです。

不消化物の食べなおしというわけですね。

 

 

なおカイウサギの軟便ができるのは、野生時代の長い歴史をかけて作り出された正常な体内の働きのためです。

 

ですので、軟便ができない状態というのはカイウサギにとって好ましい状態ではありません。

 

そのため栄養価に富む合成飼料にも不消化物がわざわざ付け加えられていたりもします。

 

また合成飼料以外にも干草などを与えるのが良いということにもなっているのです。

 

ウサギ用の合成飼料だけで十分栄養が取れるようになっているとしても、カイウサギにとって粗食は健康の元であるのですね。

 

一方、軟便ができてもしっかりした粒状にならず、カイウサギの意に反して食糞できないこともあります。

 

そのばあい、肛門周辺やお尻がつく床などが軟便で汚れてしまうことがあります。

 

こうなるのは腸の病気にかかったためかもしれません。

 

あまりひどくならないうちに、ウサギにも詳しい獣医師さんに相談してみるのが良いと思います。

 

ペット動物でカイウサギのような食糞をするのはどんな種類でしょう

 

草食動物であるウサギの仲間やネズミの仲間でカイウサギと似た仕組みの食糞が見られます。

ペットとして人気のあるモルモットやハムスター、ハツカネズミなども食べた植物繊維などを盲腸の細菌類に与え栄養物に変えています。したがって食糞も見られます。

 

この中で食糞が良く見られるのは、カイウサギと同じように草をよく食べるモルモットです。

 

ハムスターやハツカネズミは、カイウサギやモルモットのように草をもっぱら食べるという動物ではないので、食糞の頻度もその分低いです。

 

またこれらのペットは、ウサギに比べて体が小さいことやもともとの食性の違いのためか、硬糞と軟便の違いは少なくとも外観上はっきりしないようですね。

 

 

いずれにせよ、これらのペットの食糞も正常な行動と言えます。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

自分の糞を食べてしまう食糞が見られるペット動物は

 

ウサギ、モルモット、ハムスター、ハツカネズミなどです。

 

これらのペット動物の食糞は、野生の時代から続く食物利用形態にかかわる食習性です。

 

体や行動の仕組みもそれに適したようになっています。

 

彼らにとっての食糞は、進化の結果得た正常な行動なのです。

 

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23歳新卒で出版社で働いておりましたが、1年弱で会社を辞め今はブログ一本で生活しています。 最新のニュースをこのブログでは書いて行きますので、よろしくお願いいたします。